高市政権による物価高対策では「むしろインフレを加速させる可能性もある」との指摘も。株高・円安・物価高の現状と今後を、2人の“お金のプロ”はどう見ているのか?

株価は「ある程度高いままいく」

まずは、ここ数か月の【株価】の動きと今後について。

「夏以降かなり楽観的なムードが続いていたが、それは一旦完全に終わったなという感じ」というのは、『ニッセイ基礎研究所』の井出さんだ。

『ニッセイ基礎研究所』井出真吾さん:
「最近だとAIバブルみたいなのが警戒されたり、アメリカの景気に対する懸念材料とか、FRBの利下げが遠のいたのではとか、株式市場としてはネガティブなところがやたら目につくようになってきた。4万5000円ぐらいまでいつ下がってもおかしくないと思うが、長期的な上昇トレンドは変わってない。AIバブルへの警戒などで株価が上下する場面はいくらでもあり得るが、本源的にAIへの需要が弱まるとか、半導体を作らなくていいとかはあり得ないので」

『BNPパリバ証券』グローバルマーケット統括本部副会長の中空さんも「株価はある程度高いまま」と見ている。

『BNPパリバ証券』中空麻奈さん:
「株はやはりインフレによって資産価格の調整を受けていると思うので、インフレになっていくのであれば株価はある一定程度は上がったままでいくのではないか。また、コーポレートガバナンス・コードが10年を迎えて定着してきたり、PBR(株価純資産倍率)を1倍にということが根付いてきた。それも評価できることから、株価はある程度高いままでいくのではと思っている」