必要なのは「利上げでインフレ抑制」
中空さんが懸念するのは、
【財政拡張】⇒【国債費増】⇒【円安】⇒【物価高】⇒【財政拡張】…という悪循環だ。

『BNPパリバ証券』中空麻奈さん:
「円安は金利を上げることで変わると思うし、もしかしたらアメリカの景気が悪くなることでドル安になって結果円高に…ということもあり得る。なのでカギを握ってるのは為替水準が大きい。そこが変わらないのに物価高だけ表面的に取り繕っても、やっぱり同じことが起きてしまう」
一方、井出さんは、「利上げでインフレを抑える」ことについて疑問を口にする。
『ニッセイ基礎研究所』井出真吾さん:
「円高に持っていってインフレを抑えるという効果はあると思うが、そもそも金融政策でインフレをコントロールするというのは“需要サイド”をコントロールする話。今日本で起きているインフレは、主にコストプッシュ型のインフレで、円安や人手不足、原材料費の高騰などが原因。需要はそんなに強くない。そんなに強くない需要を、利上げで抑え込めるものなのかどうかその辺も今ひとつピンとこない」
中空さん:
「確かにその通りだが、需要がちょこっとあるけど供給はもっとないという状況なので、需要も供給も一応合わせるところまで合わせないと、供給不足で結局景気が回らないということになってしまう。少しでも需要はあるので、まずは物価を抑えて、それによって消費マインドにもっと火をつけることが必要だと思う。4000円もらうのも7000円もらうのもそれなりに効果はあるけれど1回きり。それでどんどん消費しましょうとなるわけじゃないから、根本的に消費をしていくような政策をとらないといけない。それが利上げによるインフレ抑制」














