コーヒーかすは濃縮下水汚泥の約10倍ガスを発生させる
下水道バイオマスエネルギー利活用施設を実際に見せてもらった。通常の下水道処理施設は、コンクリートなどで外壁が囲まれている場合が多い。ところが、この施設は総合運動公園に隣接していて、特に壁などはない。しかも、バイオマス発電による熱を活用した足湯を作っていて、市民に無料で開放されている。
施設にはコーヒーかすの搬入口が設けられていた。アサヒ飲料や県内の飲料工場から持ち込まれるコーヒーかすは年間約2000トン。市内のホテルからも月160キロほどが持ち込まれる。
コーヒーかすがバイオガスを多く発生させることができるのは、脂質が多く含まれているからだ。荏原製作所が開発した方法によって、コーヒーかす1トンから約200立方メートルのバイオガスが発生する。濃縮した下水汚泥1トンから発生するバイオガスが約20立方メートルであることに比べると、約10倍もの量になる。このバイオガスによって、化石燃料を使わずに発電ができるようになった。














