親子で離れて過ごすようになって半年 はじめて施設を訪れる和美さん

 強度行動障害のある涼太さん(28)は、初めて親と離れ、施設での生活を始めました。新しい環境で家族でない人との共同生活を始めた涼太さんは、他の人の部屋に入ったり、冷蔵庫のものを勝手に食べようとしたりして、注意されてしまうこともありました。

 それでも、施設での生活は日々の予定が安定していて、パニックはほとんど起きていません。職員ともすぐに打ち解けたようです。

 涼太さんと離れて半年。和美さんは初めて大阪まで会いに行くことにしました。

 (和美さん)「涼太さーん、こんにちは。頑張ってる?頑張ってますね」
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 (和美さん)「涼太もうちにいると甘えもあってこだわりも増えた。こだわりができないことによってパニックの回数も多くなっていたので、環境が変わってすごく頑張ったと思うんですよね。いまは本当に預けてよかったなという思いです」

 その後、和美さんは以前から興味があったピラティスの研修を受け、教室を開業しました。仕事を終えたあと、涼太さんとリモートで話をする時間が今の何よりの楽しみです。

 初めて、別々に暮らすことになった親子。お互いに心の余裕を持てる新たな居場所で、ともに生きています。

(2025年10月24日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『特集』より)