「温かい空気感」のある社会へ
渡辺勇さん
「加害者も被害者も生み出さないような社会であるとか、世界に少しでも近づいていってほしいなというのが本当の今の願いでして。もうこんな思いをしたくないし、して欲しくないですし、僕も小さな子どもたちがいるので。日本に住んでいて、こんな恐ろしいことが起こらない社会だよって彼らに言ってあげられるような環境に少しでも近づけていきたいなというふうに今思ってます」
達子さんは、今もカウンセリングを受け続けている。
渡辺達子さん
「周りの優しい温かい人たちに支えられて、何とか私気も狂わずに、入院もせずにやっていけている」
「本当にとっても助けてもらってます」
最後に、達子さんは周囲への感謝とこれからの社会への思いを語った。
渡辺達子さん
「幼い子には親だけでなく、近所の方々とか、おまわりさんとか、消防署の方々とか多くの大人に守られてるんだって実感しながら、育ってほしいと思ってます。困ったときに、誰かが手を差し伸べてくれたら、その手を受け取れる子供に育って欲しいし、大人になっても、その感性だけは失わないでいてほしいと願っています」

渡辺達子さん
「世の中、誰もが自信を持って生きていける社会であって、精神的に強く優しい人が多かったら、事件はちょっとでも減るのかなっていうふうにも思ってます。ただ誰もが生きやすい世の中とか、社会とか、政治とかは我々社会人が作るものだろうと思います。どれだけ良い組織ができたとしても、それを動かしてるのは、我々人間なので、温かい空気感っていうのかな、それがないと組織はなりゆかないんだろうなっていうふうにも思っています」
凄惨な事件の苦しみの中から絞り出された「想い」と「願い」。
達子さんと勇さんが語った「温かい空気感」を持つ社会を、私たちはどう作り上げていくべきだろうか。














