(11)憲法改正・皇室典範改正・昭和一〇〇周年

憲法改正について、私が総理として在任している間に国会による発議を実現していただくため、憲法審査会における党派を超えた建設的な議論が加速するとともに、国民の皆様の間での積極的な議論が深まっていくことを期待します。

また、安定的な皇位継承等の在り方に関する各党各会派の議論が深まり、皇室典範の改正につながることを期待しています。
今年は昭和一〇〇年、来年は昭和一〇〇周年に当たります。昭和は、戦争、終戦、復興、高度経済成長といった、未曾有の変革を経験した時代です。記念式典等の関連施策を通じ、この機会を国家的な節目と捉え、先人の叡智と努力に学ぶとともに、平和の誓いを継承し、国際社会の安定と繁栄への貢献につなげる機会としたいと思います。

(12)むすび

以上、ここに述べました所信に則り、必ずや、日本列島を強く豊かに、日本を再び世界の高みに押し上げてまいります。

「事(こと)独(ひと)り断(さだ)む可(べ)からず。必(かなら)ず衆(もろもろ)と与(とも)に宜(よろ)しく論(あげつら)ふ可(べ)し」

古来より、我が国においては衆議が重視されてきました。
政治とは、独断ではなく、共に語り、共に悩み、共に決める営みです。私は、国家国民のため、各党の皆様と真摯に向き合い、未来を築いてまいります。

どうか皆様、共に日本の新たな一歩を踏み出しましょう。

御清聴ありがとうございました。