拡大する「ZINE」の市場
市場調査とマーケティングの矢野経済研究所が発表している、ZINEを含む同人誌市場規模の推移を見ると、2020年度には741億円だった消費金額は、2024年度には1341億円にまで拡大しています。

矢野経済研究所は、コロナ禍が終わり、販売会への参加者も増え、市場も拡大してきていると分析しています。
宮城県栗原市にある個人経営の書店「六日町ナマケモノ書店」では、文庫本などの出版物に加え、常時約200冊のZINEを取り揃えています。

六日町ナマケモノ書店 店主・千田昭子さん:
「これおすすめです。(震災)当時、子どもだった人たちが、そのときのことを喋っている」

「一度読んで、誰かにおすすめしたいと思ったものを仕入れている」と話す店主の千田さん。
ZINEは、手軽な反面、仕入れの難しさがあると指摘します。
六日町ナマケモノ書店 店主・千田昭子さん:
「第三者の目が入らない状態で、売り物として出てくる。そこが、これまでの書籍と違うところ。なんでも本に出来ちゃうというか、自分以外の人が読む価値がないものまで本として出る危険性がある」

一方、インターネットの普及が進み活字離れが指摘される中、紙媒体のZINEには、SNSにはない価値を創出できると期待を寄せています。

六日町ナマケモノ書店 店主・千田昭子さん:
「オンラインって、好きな人ととつながっているようで何となく不安。でも、ZINEだとZINEフェスに出て、本人が売ったりとか、わざわざ印刷して本にするというのは、『リアルな繋がり』を求めているのかな」














