■マリウポリ陥落の危機 ウクライナ兵1000人超投降か
ロシア軍が攻勢を強めるウクライナ東部。激戦地マリウポリでは、ロシア側を示す「Zマーク」の戦車が走っていました。マリウポリの住民
「なぜ私たちは殺されるのでしょうか。なぜ私たちの家も破壊するのでしょうか」
ウクライナ軍は、マリウポリの港湾地区と製鉄所周辺に追い詰められていましたが、この数日でロシア側がさらに支配地域を広げ、マリウポリは陥落の危機にあるとみられています。
ロシア国営テレビが4月13日に公開したのは「マリウポリで投降したウクライナ兵」とされる映像です。両手を上げて歩いたり、ケガ人の姿も映っていました。
ウクライナ兵
「13~15人のグループで一緒に行動し生き延びました。包囲されたので降伏せざるを得ませんでした」
ロシア国防省は4月13日に、「ウクライナ軍1026人が自発的に武器を捨てて投降した」と発表したほか、「マリウポリの港を制圧した」と主張しています。
ウクライナ国防省は、軍の投降について「情報はない」としていますが、ロシア側による町の実効支配は既に進んでいます。

親ロシア派部隊
「これは人質戦術の実態です。町から避難しようとした人が連れてこられ、市民はその場を離れられなくなった」
マリウポリの“新市長”と名乗る男性も取材に応じました。
マリウポリ“新市長”を名乗る男性
「昨日(4月12日)マリウポリの港が解放され、私の情報によると70、80%が解放されています。これが現在の状況です」
“新市長”を名乗る男性はロシアメディアに対し、“近い将来、ロシア通貨「ルーブル」をマリウポリに導入する”と明らかにしていて、一方的な支配の広がりが懸念されます。