陸上大会で警戒に当たる『私服の捜査員』の難しさ

 無防備な選手たちが狙われる現状を警察も体育連盟も深刻に捉えている。競技場の至るところに盗撮禁止を呼びかける看板や目隠しのシートを設置。さらに種目の合間にも場内アナウンスで警戒を呼びかけている。

 (場内アナウンス)
 「盗撮を高体連陸上競技専門部では撲滅したいと考えております」
 今年8月の陸上大会には私服の捜査員約10人の姿もあった。

 ちょうど1年前のこの大会で、40代の男性会社員が当時高校2年の女子生徒の下半身を執拗に盗撮し、迷惑防止条例違反容疑で書類送検された。警戒中の私服警察官が発見した。

 だがアスリートへの盗撮は検挙のハードルが高い。一般のカメラマンや保護者にまぎれこみやすい上、正当な撮影との線引きも難しい。