事件3日前にも被害女性の勤務近くに?

 被害女性は事件当日、職場を出て郵便局に寄った後、阪神電鉄の西元町駅から神戸三宮駅へ。そしてスーパーで買い物をした後にポートライナーで貿易センター駅へ向かい、そこから自宅に戻りました。この間約50分間、谷本容疑者は被害女性の後ろをつけていたということです。

 取材班が入手した防犯カメラ映像には、事件3日前から、女性の職場付近の防犯カメラに何度も谷本容疑者とみられる男の姿が映り込んでいました。谷本容疑者は事件の3日前の8月17日に東京から神戸に来たということです。

【女性の勤務先付近の防犯カメラに谷本容疑者とみられる男が映った回数】
・当日(8月20日)…7回
・前日(8月19日)…10回以上
・2日前(8月18日)…2回
・3日前(8月17日)…1回

 亀井弁護士は、こうした状況から見える谷本容疑者の“計画性”について次のように言及しています。

 「犯罪を実行するために下見している可能性もあるし、凶器を準備している可能性もあるため、一定の計画犯罪を実現するための計画性はあります。しかし、証拠隠滅してばれないようにするところを含めた計画性で言うと、半分欠けているんです。ずさんで稚拙であると言わざるを得ない」

 犯行の後、新神戸駅まで移動して新幹線に乗って東京に向かい、そこから奥多摩町という東京都西部まで移動していた谷本容疑者。その際も再び防犯カメラに谷本容疑者とみられる姿が映っていて、亀井弁護士は「逮捕されると思っていないのではないかと想像できる。そこまで頭の回転が回っていないんじゃないか」と指摘します。