日本の夏を彩る花火大会。この時期全国各地で開催されていますが、花火をつくる原料の価格や人件費の高騰により、維持や継続が難しくなっています。こうした中、伝統を守るための動きが広がっています。
人口超える観客、年々増す負担
大分県津久見市で行われた「納涼花火大会」。1951年から70年以上続く伝統行事です。今年も津久見港から5000発以上の花火が夜空を彩り、多くの観客を魅了しました。

(訪れた人)「めっちゃきれいで感動します」「夏が来たなっていう感じがします」「やっぱり津久見の花火はいいですね」
大会では、津久見市の人口を大きく上回る約1万5000人の観客に対応するため、100人以上の警備員を配置するなど、地元が負担するコストは少なくありません。さらに急激な物価や人件費の上昇により、これまで通り開催するのが難しくなっているといいます。

石川正史市長:
「さまざまな経費がすべて値上がりをしています。地元で負担する費用はこれまでと変わらないが、同じ規模の大会を実施しようとすると1.5倍の費用がかかります。その部分を何とかして埋めないといけないという工夫をしています」
今年は、初めて有料観覧席や駐車場を設け、資金を確保。例年並みの5200発を打ち上げることができました。