そもそも万博は何のために開催される?

 万博の意義、その一つはテーマに沿った展示。今回は「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマに沿って、シグネチャーパビリオンで象徴的に展示されています。

 我々にとって、万博はテーマパークと似た雰囲気もありますが、決定的な違いが“スーツ姿の人がいる”ことです。万博のもう一つの意義が「外交」で、同志社大の村田晃嗣教授は、半年間にわたって開催している万博は、世界的イベントでも唯一のチャンスではないかと話しています。

 ふりかえると1867年(慶応3年)のパリ万博では、幕府が戊辰戦争に備え、フランスから資金提供を受ける目的で参加し、それと別に薩摩藩と、佐賀藩も参加し、万博が外交の場になりました。結局、幕府はフランスからの資金提供は受けられなかったということです。

 さらに政府だけではなく、民間や自治体同士の交流もあり、売り込み・観光誘致・投資など経済界・自治体・企業・アーティストなども外交に関与しているということです。
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 大阪市も今回の万博をきっかけに、イギリスのグレーター・マンチェスターと合同行政機構、姉妹都市の提携を8月1日に発表しました。