何度も会うのは「進展しているから」

すでに7回目となった日米関税交渉だが、「全く進展していないわけではない」と話すのは、日米の通商交渉に詳しい細川昌彦さんだ。

『明星大学』教授 細川昌彦さん:
「最大の焦点になっている自動車を巡り、お互いに案を出し合いながら事務レベルも含めて交渉を重ねている。毎回毎回同じセリフを赤沢さんが言ってるわけじゃない。そうだったら向こうは会わない。会うのはそれだけ進展しているから」

確かに、交渉を担当するアメリカ側の閣僚も「進展」を口にしている。

▼フォルケンダー財務副長官(2日・CNBC)
⇒(日本との)協議は着実に進展している。進捗状況は近日中に発表できる
⇒“非関税障壁を撤廃”すれば関税の計算式は変わる

――― 一方で、トランプ氏は「コメを一つも輸入していない」とか「アメリカ車1台も入っていない」など、同じような“ウソ”を何度も言っている。

細川さん:
「閣僚レベルでは進展していて着地はしていない状態だが、問題はトランプ大統領との関係。交渉しているベッセント財務長官あるいはラトニック商務長官が減税法案にかかりっきりで、トランプ氏にほとんど報告できてないと推測できる。だからトランプ氏は昔ながらの思い込みでコメントしているだけで、交渉の実態を反映してコメントしているわけではない」