自力でメイクができるようになり心境に変化
そんな中島さんに変化をもたらしたのが「ブラインドメイク」でした。
(中島千恵さん)「見えてたときと同じように、自分の力だけでメイクができるのはすごくうれしかった。(自分で)メイクできるようになったら『きょうはどんな服着たいかな』みたいな。見えてたときと同じようにおしゃれを楽しむ気持ちが持てた。外に出たいなという気持ちに自然とさせてもらえた」
中島さんにブラインドメイクの様子を見せてもらいました。特徴は両手を同時に同じ強さで動かすこと。片手ですると、濃さにムラが出てしまいやすいからです。下地とファンデーションを終えたら次はマスカラ。外にはみ出して肌につかないよう、目の周りに医療用のテープを貼ってから塗っていきます。
(マスカラを塗る中島千恵さん)「持つのに工夫があって、左の人さし指で押さえる。そしたら(マスカラの)端が鼻につくのを防げる。このまままつ毛を感じながら塗っていく」
マスカラを乾かしているあいだに口紅を仕上げます。使うのは、口紅やアイシャドーが一緒になった、目が不自由な人でも使いやすいパレットです。
(中島千恵さん)「薬指で(塗る位置を)確認して小指で」
そしてアイシャドー。色や塗る広さで指を使い分けながら塗っていきます。最後はチークです。笑うことで頬骨が出るので、そこを始点に仕上げます。
メイクは40分ほどで完成しました。
(中島千恵さん)「指先に化粧している感じが伝わったり、『きょうメイクすごくきれいにできてる』って言われたらうれしくて」