発がん性が指摘される有機フッ素化合物「PFAS」が、青森県の八戸市櫛引地区の産業廃棄物の不法投棄現場近くで、暫定指針値の10倍を超える量が検出されたことがわかりました。

暫定指針値を超える「PFAS」が検出されたのは、八戸市櫛引地区の産業廃棄物の不法投棄現場にある、測定用の井戸4つのうち2つです。

現場に最も近い井戸は、暫定指針値の10倍以上となる540ナノグラムを観測しました。

また、現場の下流にある井戸も指針を上回る54ナノグラムとなっています。

民間が所有する井戸は、現場から500m以上離れた八戸ニュータウンにありますが、ここに最も近い測定場所では、PFASは指針の10分の1ほどにとどまっています。

八戸市 熊谷雄一 市長
「最下流の井戸において暫定指針値を下回っていることから、現時点で影響範囲は限定的であり、ただちに市民の生活に影響を与えるのは考えにくいと認識していいます。市民に健康被害が生じないよう、しっかりと対応してまいります」

市は今後も水質の測定を続け、最下流の測定井戸で暫定指針値を超過した場合は、速やかに飲料用の使用を控えるよう呼びかけるとしています。