「あそこに行けばなんでもそろう」かつては活気があったデパートの姿
元従業員の平野慶子さん(79)は、「かくは」の屋号が入った品々をいまも大切に保管しています。


かくは宮川 元従業員 平野慶子さん
「『祝(しゅう)』と言っていた。祝言ではなくて。『きょうは祝が来る』と言って。(花嫁は)どういう着物が好きだろうと、反物をいっぱい並べた。かくは宮川が一番。あそこに行けばなんでもそろうと言われた」

店があったのは、土手町の北側にあるスクランブル交差点の前です。いまはマンションが建っていますが、かつては商業の中心として賑わいを見せていました。

高度経済成長期には変化する流行を取り入れ、女性向けには『カーディガン』、男性向けには『Vネックのセーター』を売り出しました。


さらに、子供向けの遊技場も設けていたことから、休日には大勢の家族連れが訪れていました。
