つかう責任、客側の責任とは!?

――つかう責任、客側の責任はありますか?

村田吉弘氏:

エプロン姿のおばちゃんが「天ぷら定食ありますか?予算2500円」と入ってきたことがあります。席が空いていたのでつくってあげたら、「こんな店に来る格好じゃないけど、次は綺麗な服で来ます」と言って帰りました。

他のお客様がそれを見て「よくやった」といってくれた。他のお客さんを気分悪くさせない方法。「うちは2500円じゃ天ぷら定食はできませんよ」と帰らせたら、他のお客さんもいい気分にならなかっただろう。

一番言いにくいのは、横でご飯食べていられないぐらい、香水がきつい年配の女性。店の方では注意しづらい。行く方は、他のお客さんの迷惑にならないようにしてほしい。大声で話す人も。

店の方はお客さんだから我慢できるが、ほかのお客さんの気分を害すことのないように。ゴム草履にショートパンツ、タンクトップの人にも困ります。入れてあげたいけど、他のお客さんは、結納や接待があって正装してきてる人もいる。そういう時の判断は難しい。いま指摘をすると反対に怒られる。「せっかく予約したのに」とか。

――これまでのご自身のお話を振り返っていかがですか。

村田吉弘氏:
SDGsは一人一人の中にあるものです。日本は昔からSDGsの国です。昔からやってきたことをもう一度見直し、いつまでも浮かれないこと。浮かれるのはもういい。

(BS-TBS「Style2030 賢者が映す未来」2025年4月15日放送より)