ベトナムからの「たばこの密輸」が増加

 しかし、警戒が必要なのは違法な薬物だけではありません。大量の荷物を持ち、ベトナムから来た男性。税関職員が荷物を確認します。職員の手には黄色い箱が。

 (職員)「書かないとだめですよ。税金かかりますよ」

 これはベトナムのたばこ。たばこは日本への入国時に申告が必要となっていて、200本を超えると税金がかかります。

 (職員)「もうないですよね?」
 (職員)「これなんで細かいの?あとは?」
 (男性)「吸います」
 (職員)「あとほかは?あとで見つかったら大変ですよ。先に出してくださいよ」
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 すると、男性はポケットからたばこを出しました。

 (職員)「なんでポケットにあるの?本当にあと2だけ?」
 (男性)「2だけです」
 (職員)「たばこはどこにもないですか?…なんで下に入れているの?なんで隠してるの?」
 (男性)「わからない」
 (職員)「わからないじゃない」

 結局、かばんの底などに計50箱(1000本)のたばこを隠し持っていました。

 そして、ベトナム人女性のスーツケースにも、見覚えのある黄色い箱が…。かなりの量が確認されたため別室で調べます。
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 (職員)「誰が入れたんですか?」
 (通訳)「知らない人が入れた」
 (職員)「じゃあ、あなたは知らない人が入れたのを持ってきたのですか?」
 (通訳)「お金もらった。知らない人から入れてもらった」
 (職員)「中身はたばことわかっていたの?」
 (通訳)「中身はたばこと思っていなかった」

 友人に渡すためだったというたばこは850箱、1万7000本。女性は約25万円の税金を払えないということで、放棄することになりました。

 ここ数年、ベトナムからのたばこの密輸が増えているということで、SNSなどで販売するために持ち込むケースも多いとみられています。

 (関西空港税関支署 石川陽一署長)「密輸リスクが高まることが懸念されていますので、税関としては引き続き厳格な取締まりを行いたいと考えています」

 万博でやってくる人たちに安全・安心な日本を満喫してもらうためにも、税関の役割は重大です。
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