“関税の応酬”で世界の物価は上昇へ…
トランプ大統領は、中国からアメリカへの関税を54%かけました。それに対し中国も報復として34%の関税をかけていて、二国間で関税の応酬が起きています。また、EUからアメリカへの関税は20%ですが、EU側も報復関税をかけるとしていて、近日中にもその税率を発表するとしています。
各国で関税の応酬が起きると、お互い高い関税をかけているため、モノの値段はどんどん上がります。それにより、各国から日本へ入るモノの値段が上がるため、日本も物価上昇の影響を受けるということです。
―――藤山さんは「個別交渉がどうなるか」がポイントだとしていますが、どういうことでしょうか?
「まずは日本からアメリカの関税が24%かからないように、アメリカとの交渉が必要になってくると。ただ、個別交渉は必要ですが、グローバル化する中で企業はモノを安く作れるように世界各地で分業体制を敷いていますので、どこかで関税が上がると完成品のコストが上がってしまう。日本には直接関係のない関税でも、製品の価格に転嫁されて日本に入ってくるモノの値段が上がる可能性があるので、なかなか難しいところはあります」