「8割が無症状」エコノミークラス症候群のメカニズム
急に体を動かして、血の流れがよくなると、大きくなった血栓がちぎれ、肺の血管に詰まります。最悪の場合、呼吸困難などを引き起こし、命の危険にかかわります。
榛沢さんは、2014年の広島土砂災害でも被災地で検診しました。被害の大きかった安佐南区・八木地区などで23人を調べた結果、6人に血栓ができていたと報告しました。

新潟大学医歯学総合研究科 榛沢和彦特任教授
「足に血栓ができても、8割の人が無症状。一方で症状が出ると、胸が苦しい・痛い・死んでしまうことが怖い」
「脱水が一番怖い」血栓を防ぐための対策
では、エコノミークラス症候群の原因となる血栓を防ぐためには、どうすればよいのでしょうか。
新潟大学医歯学総合研究科 榛沢和彦特任教授
「脱水が1番怖い。水分をよく取ることが重要で、我慢してはいけない。食事をしていない場合は1日2リットル必要」
「3時間ごとに歩く。もし歩けなかったら、ふくらはぎをマッサージする。ヒラメ筋静脈を伸ばすためには足の指でグーをつくる」

新潟大学医歯学総合研究科 榛沢和彦特任教授
「ふくらはぎを圧迫するソックスが売っている。女性が夜の間にはいて足のむくみを取る商品もあるが(圧力が)より強いもの。病院などに聞いて買ってほしい」