去年の元日に発生した能登半島地震で、石川県は建物の倒壊や土砂崩れなど甚大な被害を受けました。“奥能登の玄関口”と呼ばれる穴水町では42人が亡くなり、地震後の人口流出も深刻です。
この場所に2004年に中越地震を経験した新潟県長岡市の住民が訪れました。2つの被災地の間には寄り添い、ともに励まし合ってきた長年の絆がありました。
まだ日が上らない午前6時。
長岡市川口地域の住民たちは、石川県穴水町へと出発しました。

「ガードレールが浮いていたりとか、車線をやっと確保して急ごしらえの道を通りますので…」
道のりは300km以上。およそ4時間半かけて到着した穴水町で、川口地域の住民有志たちは休む間もなく、炊き出しの準備に取り掛かりました。
それぞれが“21年前の震災”を経験しています。

NPO法人 くらしサポート越後川口 丸山健一代表理事(63)
「自分たちも苦労している経験がありますので、少しでも元気づけられればなって。いろいろな人に支援を受けた部分があるので、その“恩返し”をしたい」