維新が本予算賛成示唆で崩れる政界のバランス

103万の壁引き上げの3党協議で、与党側、とくに自民税調が123万円の提案という姿勢を取り続けたのは“維新が来年の通常国会での本予算に賛成する可能性が出てきたからではないか?”という声もある。

国民民主党時代に玉木代表を痛烈批判するなど、本予算に賛成すること対しては野党の基本的なスタンスとしておかしいと否定してきた維新の前原共同代表だが、いまこの状況で所得制限なしの高校の授業料無償化実現と引き換えに来年の通常国会で本予算に賛成する可能性を示唆している。

(日本維新の会 前原誠司共同代表・12月19日)
「高校の所得制限なしの無償化については、今行われている予算編成の中に盛り込んで欲しい。本気で我々と向き合ってもらえるかどうかということを見極めさせていただきたい」

躍進を遂げた衆院選以降、国会の中心に躍り出た国民民主党からキャスティングボートを手繰り寄せようという狙いともとれる。これに対し国民・玉木氏は12月18日に自身のXで「財務省は維新と握る算段がついたということか」と維新や自民を牽制するような発信を行っている。