植物の成長に必要な「窒素」や「りん」が豊富

北九州市はこれまでバイオマス燃料などに利用していましたが、植物の成長に欠かせない「窒素」や「りん」が含まれていることから、新たに肥料として活用することを決めました。

北九州市 上下水道局・施設課 大庭健司 計画係長「下水汚泥というのがなかなか一般の方に還元できるものがなかったので肥料として多くの方が使用していただける可能性が出てきたということで非常に嬉しく思いました」

来年春ごろから販売予定

北九州市が下水汚泥から作った肥料は、「OH!DAY!(オーデイ)北九州」と命名されました。

植物の生育試験で害がないことが確認されたため、農林水産省が定めた新たな規格「菌体りん酸肥料」に九州で初めて登録されました。

他の肥料と混ぜ合わせた「配合肥料」として来年春ごろから販売される予定で、年間およそ1000トンの製造を計画しています。

北九州市 上下水道局・施設課 大庭健司 計画係長「下水処理場で作った肥料を使って作物を作っていただく。市民の方が食べていただく。そうするとまた下水の方に帰ってくる。そういった循環が非常に良いサイクルになっていると思います」

北九州市と共同で肥料を開発した企業も期待を寄せています。

日鉄エンジニアリング 汚泥資源化営業室 中本真マネージャー「新たな取り組みということで、北九州のみならず全国からどのような利用をしていくのかとか、どれだけ利用されていくのかは注目浴びているのかなと感じております」

私たちの生活で発生した下水汚泥が、植物の成長を支える肥料に。

循環型社会を目指す北九州市の新たな取り組みが注目されています。