佐藤はマラソンで、山本は5000mで代表入りを目指すステップに
新谷とともに積水化学の長距離区間を支えてきたのが佐藤で、19年大会は3区区間3位、21年3区区間2位、23年3区区間2位。積水化学の2回の優勝(21、23年)は佐藤が3区でトップに立った。
「(3区は)距離が長く自分の持ち味を出せる区間です。昨年は前半から攻める走りができなかったので、今年も3区を任せてもらえたら前半から攻める走りをしたいです」
佐藤は来年の東京世界陸上に、マラソンで出場することを目標としている。「ブダペストでは結果を残すことができませんでした(23年世界陸上20位)。代表になるためには2時間20分を切るタイムが必要と思っています」。区間は未定だが(1区も3回走っている)、クイーンズ駅伝でスピードを確認して冬の選考競技会につなげていく。
山本は昨年のクイーンズ駅伝2区区間賞でトップの資生堂を追い上げ、3区での逆転につながる走りを見せた。しかし13分13秒の記録が不満だった。
「野口監督が設定したタイムより遅かったんです。個人としてはやりきれない気持ちでした。チームのみんなのおかげで、自分の走りやすい5km未満の距離の区間を走らせてもらっています。今年も2区ならオリンピック選手として、圧倒的に勝ちたいですね」
山本は12月の5000mで、15分16秒71の自己記録更新も見据えている。
「来年4月にはそれより速いタイムで走り、東京世界陸上には絶対に出たいです。自国開催は応援してくれる人たちに、間近で走りを見てもらえるチャンスですから」
2区と決まったわけではなく、一斉スタートの1区で得意のラストスパートを生かすこともできる。インターナショナル区間の4区で、外国選手たちにスピードで対抗する期待も持てる。
19年世界陸上5000m代表だった木村と新人の道下美槻(23)、卜部の3人は1500mで来年の東京世界陸上代表を目指している。積水化学の主力選手はほぼ全員が、日本代表を目指す過程でクイーンズ駅伝を走る。