不信任案で総辞職・・“短命”羽田内閣の二の舞に?
かつて羽田内閣は予算成立後、当時の野党・自民党などから内閣不信任案をつきつけられ、羽田総理は総辞職を選んだ。石破内閣もやり方を誤れば、同じ運命を辿る可能性がある。
まず次の臨時国会の補正予算案をめぐる議論が最初の山場だ。
総理は衆院選の福島・いわき市での第一声で「国費13兆円、事業総額37兆円が昨年の補正予算だった。それを上回る大きな補正予算を成立させたい」と宣言した。新たな経済対策の財源であり震災復興予算も含まれるとはいえ、年々膨張する大規模補正予算に野党も同調するかどうか。
仮に補正予算をくぐり抜けても、最大の山場は25年度の本予算案の審議だ。羽田内閣のように本予算成立だけが唯一最大の目的となれば、同じように予算成立後に退陣となる可能性がある。同じ轍を踏まないためにこれまで以上に丁寧な国会審議が求められる。
TBS政治部 世論調査担当デスク 室井祐作
【JNN世論調査 設問と結果は次の通り】
●石破内閣の支持率は38.9%(前回調査より12.7ポイント下落)、不支持率は
57.3%(前回調査より13.8ポイント上昇)
●政党支持率は、自民党24.6%(前回より9.3ポイント下落)、立憲民主党
12.8%(前回より1.1ポイント上昇)、日本維新の会4.0%(前回より0.1ポ
イント上昇)、国民民主党9.1%(前回より7.6ポイント上昇)
●衆院選の結果与党が15年ぶりの過半数割れになった結果について、「妥当だ
」53%、「与党がもっと議席を伸ばすべきだった」18%、「野党がもっと議席を伸ばすべきだった」22%
●与党過半数割れの責任をとって石破総理が「辞任すべき」21%、「辞任する必要はない」71%
●「政治とカネ」をめぐるこれまでの自民党の対応について、「大いに納得」1%、「ある程度納得」16%、「あまり納得せず」37%、「全く納得せず」44%
●裏金事件で非公認となり今回当選した議員を自民党が追加公認することに「賛成
」20%、「反対」70%
●国民民主党が主張する年収「103万円の壁」を178万円に引き上げることについて「賛成」66%、「反対」20%
●次の政権の枠組みで望ましい形は「自公中心にした政権の継続」44%、「立憲を中心とした政権に交代」が41%
●総理指名選挙で自民・石破総裁と立憲野田代表による決選投票になった場合、望ましいのは「石破茂」50%、「野田佳彦」35%
【調査方法】
JNNではコンピュータで無作為に数字を組み合わせ、固定電話と携帯電話両方をかけて行う「RDD方式」を採用しています。
11月2日(土)、3日(日)に全国18歳以上の男女2371人〔固定848人、携帯1523人〕に調査を行い、そのうち43.0%にあたる1020人から有効な回答を得ました。その内訳は固定電話508人、携帯512人でした。
インターネットによる調査は、「その分野に関心がある人」が多く回答する傾向があるため、調査結果には偏りが生じます。
より「有権者の縮図」に近づけるためにもJNNでは電話による調査を実施しています。無作為に選んだ方々に対し、機械による自動音声で調査を行うのではなく、調査員が直接聞き取りを行っています。固定電話も年齢層が偏らないよう、お住まいの方から乱数で指定させて頂いたお一人を選んで、質問させて頂いています。