「ヘルスケア」アプリのデータを解析 覚醒剤摂取させた可能性ある時間に「8回の階層上昇」 被告が野﨑さんがいる2階に上がったか

10月3日の午後の証人尋問には、立命館大学情報理工学部の西尾信彦教授が出廷した。屋内測位(位置情報を把握する技術)の専門家である。
西尾教授は検察側から依頼を受け、須藤被告のスマートフォンに入っていたアプリ「ヘルスケア」をめぐり、クラウドに残っていたデータを分析。その結果、須藤被告が野﨑さんに覚醒剤を摂取させたと検察側がみている、2018年5月24日午後4時50分頃から午後8時頃までの間に、8回の「階層上昇」が確認されたという。
階層上昇は、▽加速度センサーによる「歩行」の検知と、▽気圧センサーによる「気圧変化」の検知がかけ合わされた時に初めて記録されるといい、西尾教授は “昇っていないのに検知されることは、まず起こらない” と説明した。
検察側は初公判の冒頭陳述の際に、被告は事件当日の午後4時50分頃から午後8時頃までの間に、野﨑さんがいる2階に8回上がったと主張したが、その主張は西尾教授の分析が根拠になっているとみられる。
次回第9回の公判は10月7日(月)に行われる。
(MBS報道センター 松本陸)