きっかけは「ササニシキ」?

天野未空さん:
「8種類のコメを炊いて食べ比べする授業があって、そこでササニシキがいっちゃんうまい、一番おいしいぞってなって。ササニシキは冷夏で取れなくなったんだよっていうのを、母からの話や自分で調べてみて知ったのが最初のきっかけです」

天野さんが話す冷夏とは、31年前の1993年のことです。この年は8月になっても最高気温が20度に届かない肌寒い日があり、宮城県のコメの作況指数は37と戦後最悪を記録しました。

天野さんはこの日、丸森町の実家の近くでコメ作りを続ける大内喜一郎さん(72)と数年ぶりに再会しました。大内さんも31年前の冷夏には苦い思い出を持っています。

農家 大内喜一郎さん:
「全然味が無くて、本当に今のくず米以下のコメで、ああいうコメはダメだったね。冷夏になった後、ササニシキがほとんどなくなったんです」


天野未空さん:
「作付けする人が一気に減ったみたいなことは調べるとよく聞きますね」