断水続く自治体では解体に課題 業者は倍にして対応を
公費解体が進まない原因は他にも。珠洲市蛸島町の工事現場、解体作業で生じるほこりは水で抑える必要がありますが、この地区も断水が解消していません。

業者
「今は水が無いのでなるべくほこり出ないように配慮しながらって感じですかね」
解体業者の調整役を担う中谷和浩さんは、4月に始まった公費解体も、道路事情の改善に合わせて、今後は業者の数を現在の倍近くに増やし、作業スピードを向上させたいとしています。

石川県構造物解体協会 中谷和浩さん
「今順調には進んでいるという認識は持っている、受け入れ態勢もようやく7月中に整いつつある、そしたら8月1日からは全力でみんなで解体やっていけるんじゃないかと」
一方で、同じ珠洲市内でも手つかずの地域もあります。珠洲市飯田町、海沿いの地域では津波による被害で解体が全く進んでいません。流されたがれきが辺り一面に散乱し、どの建物のものか分からない状態になっていて、所有者が特定できないままでは、公費での撤去は難しいのが実情です。

石川県構造物解体協会 中谷和浩さん
「空き地なのかよく分からないところに全部流れている。それは公費解体じゃないですよねと言われるし、僕もやっぱりそうだなと思う。どういう扱いをすればいいか。2か月前に同じ話題でえらい人たち(国)に相談したんですけど、いまだに結論出ていなかったので僕たちでは答えは出せないですね」