新規上場基準と上場維持基準を原則共通化

東京証券取引所は2022年4月の市場再編で、市場区分を「プライム」「スタンダード」「グロース」の3つに再編し、それぞれの上場維持基準を定めた。

従来の上場基準は、新規上場基準と比較して上場廃止基準が著しく低く設定されていた。

また、旧市場第一部の新規上場基準と比べて他市場からの市場変更にはより緩やかな基準が適用されていた。

その結果、企業は一度上場すれば、その後は上場時の基準を多少下回ったとしても上場を維持できる構造となっており、市場の品質維持が十分ではなく、また上場後の継続的な成長を促す仕組みとはなっていなかった。

これに対し、新しい上場基準では「新規上場基準と上場維持基準が原則共通化」された。

これにより、企業は上場時に求められる水準を上場した後も継続的に維持することが必要になる。上場維持基準を下回り、かつ一定期間のうちに回復できなければ最終的に上場廃止となる。