はじめに

東京証券取引所が2022年4月に新市場区分への移行と上場基準の見直しを実施してから3年が過ぎた。経過措置も2025年3月に終了し、以降の基準日から新しい上場維持基準が本格的に適用されている。

同年8月時点で基準を下回る企業は約200社に達しており、今後は上場廃止基準の一つである「上場維持基準への不適合」に抵触し、上場廃止となる企業が増える可能性が高い。

本稿では、まず新しい上場維持基準と、基準を下回った場合の上場廃止までのプロセスを整理する。そのうえで、基準未達企業の対応状況を確認する。