【デジジェネ世代の出会い方】

東京在勤の若者が交際に関して求める出会い方の1位は「友人・知人からの紹介」で、過半数(54%)の支持を得た。

人口動態調査を分析すると、初婚同士婚では「同年齢婚」が群を抜いて多く(23年・22%、5万件)、夫1歳上(3万件)、妻1歳上(3万件)の結婚が続く(1歳差までの結婚で全体の48%)。

つまり、お互いが受けてきた教育、そして急速に進むデジタル化の中で、情報収集力が近似しているほぼ同年齢の出会いが最も成婚につながっているという状態ともいえる。

このため、友人・知人からの紹介といった「自分と近い年齢の人を紹介してくれる可能性が高そうな出会い方」に期待するのは、妥当な考えともいえる。

しかし、地方から就職で20代前半を主として東京に集まる男女の半数が支持する友人・知人経由の出会いを都内で短期に得ることはかなり難しい。

先述のように、東京都は20代の「多民族国家」化が進んでいる場所だからである。そういった中で、出会いにおいてあればよいと思う2位が「信頼性が高くリーズナブルなマッチングアプリ(以下、アプリ)」43%となっていることも納得感が強い。

就職で上京し公私ともに大きな環境変化で多用な中、場所と時間を選ばず出会いを探せるメリットは極めて大きい(特に夜勤者等)。

ただ、「信頼性が高く」という条件は非常に重要で、デジタルジェネレーションの男女にとってアプリの相手情報の信頼度の付加価値は高い。

一般的に民間アプリとして知られる媒体は「独身証明書」という自治体が発行している公的証明書の提出を必要としない(ゆえに独身証明書の存在を知らない男女も多い)。

つまり、スマホの向こう側に並ぶ相手が既婚であるかどうかの確認をシステム上、確信出来ない状態が主流である。こういった中で、安心安全な出会いを強く求める声が若者からあがっている。

これに関して、「身バレリスクが非常に高い」という意味で、都会より地方のほうが安全かもしれないという地方の若者ユーザーからの声が出てきている。

言い換えれば都会では、人口の多さに紛れ身バレせず逃げてしまう懸念を感じるがゆえに、より「安心安全な出会い」を強く求める声が出てくるのだろう。