(ブルームバーグ):カナダのケベック貯蓄投資公庫(CDPQ)とアトキンスリアリス・グループが計画し、トロントとケベックシティーを結ぶ高速鉄道プロジェクトは、4-5年中に着工の見通しとなった。
建設の第1段階はモントリオールとオタワをラヴァル経由で結ぶ約200キロメートルの区間で、完了には約7年を要する。オタワ~トロント間およびモントリオール~ケベックシティー間の各区間は、将来的に並行して着工する予定だ。
「オタワ~ラヴァル~モントリオール間は、最も短く、技術的にも最もシンプルなことから選ばれた」と、カナダ政府の高速鉄道開発事業体アルトは、技術文書の中で述べた。
オタワ~モントリオール区間ルートの詳細については、今後2年かけて協議が継続される。
カナダ政府は2月、このプロジェクトの建設・運営事業体に企業連合のカデンスを選定。同連合にはCDPQのインフラ部門やアトキンスリアリス、エア・カナダなどが参加している。
アルトによれば、約1000キロメートルにわたる高速鉄道の総工費は、推計600億カナダ・ドル(約6兆7900億円)から900億カナダ・ドル。カナダの国内総生産(GDP)を350億カナダ・ドル押し上げる可能性があるという。

現在の鉄道網では、トロントからモントリオールまで約5時間半かかる。高速鉄道は専用レールを最高時速300キロメートルで走り、運航時間はこの半分になると期待されている。
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原題:Canada to Start Building Major High-Speed Rail System by 2030(抜粋)
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