ずっと見守られておったから見守りたいと…

残っている記録だけでも2度の落雷を受け、幹の中が空洞化…。

今年の夏の調査で50%以上で「伐採」すべきとされる腐朽空洞率が73.3%と診断されました。いつ倒れてもおかしくない状態です。

善徳寺・寺事長・石村宗明さん:「本当は残したいんですけど、倒れて建物に被害を加えてはいけませんし、参詣者の方にケガをさせてもいけませんから。先祖を失うようなもんですねぇ」

城端の人々に長く愛されてきた大杉…。惜しまれながらも伐採が決まりました。

今月2日。伐採作業が始まりました。

20mを超える大木とあって作業も大がかり。

4日かけての大仕事です。

作業を見つめる、近所の女性。

もめん屋・木村二三枝さん:「子どものときからずっと見守られてきたから、全部きれいに切られるまで見守っておりたいなと」

善徳寺の目の前で商店を営んでいます。この大杉を見て育ってきました。

もめん屋・木村二三枝さん:「近所の子どもたちみんな集まって野球したり缶蹴りしたり。あの木の陰でもよくかくれんぼした…。そんなこと思ったらやっぱりちょっと寂しい思いです」

最終日。大杉は半分の高さになっていました。