20日投開票が行われた富山市議会議員選挙。定数二桁越えの激戦の中、立候補者には政務活動費の不正が発覚した元職3人も含まれました。3人は自らの不正とどう向き合い、有権者に何を訴えたのか。それぞれの選挙戦に密着しました。

富山市議会・市田龍一元議長
「去年の7月に後援会立ち上げてね。地元の要請受けて、出馬要請」

富山市議会の元議長、市田龍一氏(70)。

市田氏
「議員の辞職を許可することにご異議ありませんか」「異議なし」「ご異議なしと認めます」

通算5期18年にわたり自民党会派の市議として活動していました。

富山市議会では2016年、政務活動費を巡る不正が発覚。議員14人が相次いで辞める辞職ドミノが起きました。

当時、議長だった市田氏は議員から辞職願を受け取る立場でしたが─。

市田氏
「おわびを申し上げます。本当に申し訳ございませんでした」

自らも政務活動費の不正が発覚し、議員を辞職。架空の領収証などを偽造し、510万円をだまし取った詐欺の罪で懲役1年6か月、執行猶予4年の有罪判決を受けました。

議員辞職から9年。今回は地元・豊田地区の力強い要請を受け、悩みに悩んだ末に出馬を決めたと言います。

市田氏
「政治の道にはね、もうこれでご縁がないものだということで8年間、悔い改め反省をしておりましたよ。そういう中できちんとした返すものも利息もつけて返して社会的にも道義的にも法律的にもね。私なりにけじめつけたということであります」