ウェルビーイング住宅は低改修コストと低ランニングコスト

このような状況の中、空き家に着目した企業があります。富山市のハウスメーカー正栄産業です。

正栄産業建築事業部 白井慎太郎さん:「内部の壁を外して既存の構造体を柱とか梁とかを現しにした状態にして内部の状況を確認したところ。ウェルビーイング住宅に生まれ変わる予定です」

木造2階建てで築60年以上が経過しているこの空き家を修復、「ウェルビーイング住宅」としてリノベーションしているのです。

ウェルビーイング住宅の定義は低改修コストと低ランニングコスト。

電気代が抑えられるため高断熱かつ高気密に加えて耐震性を確保できます。

この空き家を調査した結果隙間が多く気密性が全くないうえ、耐震性能が低め。古くに建てられた建物はこのような傾向が多いのです。

正栄産業建築事業部 白井慎太郎さん:「今ですと『筋交』と言われるこの斜めの部材の頭の部分と下の部分、この部分に金物を使って固定しなければいけないというルールがある。そういったものがなされていない筋交になっているので現状の法律上では耐震性がない、ほとんどないっていう扱いになります」

リノベーションをする際、最も重要なのは建物の状態です。柱がシロアリ被害にあっていたり中には建物自身が斜めに傾き対応できないものも。この建物は比較的状態がいいとのことです。


正栄産業建築事業部 白井慎太郎さん:「柱もいいんですが、一番は梁ですかね。こういった丸太の梁というのはいまあまりないですし、これが60年近く前の建物で使われていた梁がいまもこのように使えるというのはすごくいいことだと思っていますので、これは改修工事をしたとしても現しに見えるような計画を考えていますので、見た目的にも古い建物ならではの味になるのかな」「まぁ、そもそもこの梁を実際に入れようと思うと、いまはできないですね。コストがかかりすぎて」
