歩行者が多い生活道路に仕掛けを施し、事故防止につなげる『ゾーン30プラス』という取り組みが9月から富山県内でも始まりました。今回ゾーン30プラスが設置された同県氷見市の交差点は児童がねられそうになり転んでけがをするなど、住民から安全性を懸念する声が挙がっていました。地元住民はゾーン30プラスが効果的ではないかと期待が寄せられています。

氷見市宮田の住宅街にある交差点。一見、普通の道路に見えますが…。

髙島未帆記者
「こちらの交差点では道路が10センチほど盛り上がっています。通過する車は慎重にスピードを落として通過しています」

9月、県内で初めて整備された「ゾーン30プラス」は車の最高速度を30キロに規制する「ゾーン30」に加え、物理的な対策で減速を促す「プラス」の要素を取り入れた交通安全対策です。

この道路には道幅を狭く見せるためのポールのほか、「ハンプ」と呼ばれるゆるやかな段差が設けられました。

氷見警察署 地域交通課 竹本光司課長
「高さ勾配10センチが30キロ以上で走ると(ドライバーが)不快感を示すもので、速度が確実に落ちることになるので、通行される皆様の安全安心を確保するできるものだと感じている」

ゾーン30プラスがが整備されたこの道路は住民の生活道路です。

小学校の通学路としても使われていて、過去には児童が通学中にはねられそうになり転んでケガをするなど、住民からは安全性を懸念する声があがっていました。

泉の杜自治会自治振興委員 義浦実会長
「日中はそれほど交通量多くはないが、朝夕の通勤時深夜の時間になると、結構、暴走に近いような車も通る。実際に夜間に公園に突っ込んだ事例も2、3件ある。交通弱者を守るという意味でも今後ゾーン30プラスは大変効果的ではないかと期待している」