MLBで今シーズン最も活躍した投手に贈られる「サイ・ヤング賞」の受賞者が日本時間13日に発表され、ナ・リーグはパイレーツのポール・スキーンズ(23)が獲得した。ファイナリストに残っていたドジャース・山本由伸(27)は初受賞ならず。投票結果は3位で日本人史上初の快挙は叶わなかった。
同賞は全米野球記者協会(BBWAA)所属の会員による投票(各リーグ30人)によって決まり、プレーオフを除く、レギュラーシーズンの成績が対象となる。この日のMLBネットワークの番組内で受賞者が発表された。
各記者は1位から5位までを投票し、1位票7点、同2位4点、同3位3点、同4位2点、同5位1点と配分され、合計点の最も高い投手が受賞者に。スキーンズは30人がすべて1位票の“満票”(210点)で初の栄冠を手にした。13勝5敗、防御率リーグ3位(2.50)のクリストファー・サンチェス(フィリーズ)が30人全員から2位票を獲得して2位(120点)。山本は29票を獲得して3位票が16人、4位票11人、5位票2人の72点で3位だった。
メジャー2年目のスキーンズは昨季新人王を獲得。今季32試合で10勝10敗だが、防御率は両リーグトップの1.97。防御率1点台は2年連続で今季はメジャーで唯一。勝利数は山本の12勝を下回ったが、187.2イニングを投げ、216奪三振といずれも山本を上回った。
山本は今季、1年間ローテーションを守り、30試合(173.2回)に先発して12勝8敗とメジャー初の2桁勝利を挙げた。防御率はスキーンズに次ぐリーグ2位の2.49、201奪三振をマーク。9月7日のオリオールズ戦では9回2死までノーヒットノーラン、大記録達成まであと1人と快投をみせ、終盤の5試合(34回)ではわずか自責点3と安定したピッチング。防御率は2.90から2.49と良化し、好調をキープしてPOに突入した。
サイ・ヤング賞はプレーオフの成績を含まないが、山本はPO6戦を投げて5勝1敗(防御率1.45)。WS第2戦(26日)で9回1失点の熱投、ブルワーズとの優勝決定シリーズ第2戦(15日)から2戦連続の完投を成し遂げ、日本人初のワールドシリーズ完投勝利を達成。最終第7戦(2日)でも前日の疲労がある中、“中0日”で9回途中から登板し、延長11回までを無失点に抑えた。歴史に残る力投をみせた山本はWS連覇の立役者となり、日本人史上2人目となる、ワールドシリーズのMVPを獲得した。
ア・リーグはタイガースのタリック・スクーバル(28)が26人の1位票を獲得し、2年連続の受賞を果たした。














