海の安全を守る海上保安庁の潜水士、通称「海猿」。毎年、広島・呉市では、この海猿たちを育てる訓練が行われています。彼らの厳しい訓練をRCCのカメラマンが水中取材しました。テレビ局のカメラマンによるこの訓練の撮影は初めてです。

昼間でも太陽の光があまり届かない水深30メートルの世界…。


1つのボンベの空気を2人で分け合う「バディーブリージング」。緊急時を想定した訓練です。言葉の通じない水中に呼吸の音だけが響きます。


海上保安庁の潜水士は、転覆や沈没した船に取り残された人を救出したり、海上の行方不明者を捜索したりします。


ヘリコプターでの吊り上げ救助技術や火災・テロ対策など、高度な知識を身に着けた海難救助のエキスパート「特殊救難隊」も潜水士がベースになっています。


「あげとけ! 下げるな!」「はい!」


潜水士を育てる研修は、呉市の海上保安大学校で年に2回行われます。30歳未満の全国の海上保安官の中から、適性によって選ばれた人だけに参加が許されます。