出動した救急車でのやり取りです。
隊員
「右の足を曲げて…。ひざ曲げて。こっちは少し動く?」

出動から5分後、運ばれてきたのは70代の男性でした。男性は、自宅で動けなくなっていたということですが、意識はあり、命に別状はありませんでした。
隊員たちは、男性と会話を重ねながらかかりつけ医に連絡…。ただ、受け入れが難しく、次の2件目の交渉で搬送先が決まりました。

救急車は、車や歩行者などに細心の注意をはらいながら、素早く搬送先の病院などに向かいます。ただ、別の出動では、こんなこともありました。
隊員のやりとり
「搬送はまだ…」

「気分が悪い。動悸がする」などと、体調不良を訴えた50代の女性でしたが、車内で安静後、体調が回復したため、搬送されませんでした。

隊員
「車内(の検査)で異常な数値が出ていない。もしまた何かあれば救急車呼んで」


広島市消防局 大手救急隊 中川陽介 隊長
「(コロナ禍で)受け入れ先の医療機関も決まらない状況。本当に救急車が必要かどうか。自家用車やタクシーでいけないかをもう一度考えて、本当に救急車が必要な方のために、理解と協力をお願いしたい」

ひっ迫する救急現場…。通報から現場を離れるまでの時間も長くなっています。