■モルドバの医療制度に大きな負荷 息の長い支援が必要

青山キャスター
実際に病院では避難民の方はどういった医療を受けることができるでしょうか。
久保教授
モルドバ政府の英断だと思うんですが、全ての医療に対して、自国民と同じ水準の医療を無償で提供するということを戦争の翌日から決めています。そういった中で本当に手厚い医療が提供されていますが、もともとモルドバの医療制度自体が日本のように強じんではありません。そういった意味では、医療制度にかなり負荷がかかっているという状況も見てとれました。
小林キャスター
避難所などの患者さんの数に対して医療観察が必要な人のデータがあります。3月12日から17日までに146人の患者がいて、そのうち継続的な医療観察が必要な患者は6人と、全体の4%でした。その後、徐々に増えていくが、4月1日にピークを過ぎたのちに患者全体の人数は減るが、医療観察が必要な患者の割合は増加し、15%までになりました。この点を説明していただけますか?

久保教授
避難所に長く留まざるを得ない方というのは経済的な問題・健康上の問題を抱えていて、より長期間、避難所に滞留していることがデータからうかがわれます。息の長い支援が必要だということです。