発掘調査には自前の金属探知機 いまだ掘り出される遺骨や遺物

宮城孝和さん
「これが金属探知機」
Qこれで何を探すんですか?
「壕底とかをチェックするときに、最終的に遺物がないかを、いつもチェックするときに使っています」

NPO団体空援隊 倉田事務局長
「こんな奴いないから、高校生じゃないってこんなん、高校生が自前で金属探知機持って参加するやつ見たことないもん」

壕の中は大量の土砂で覆われていました。土木作業のように、土を外に運び続けること数時間…

「遺骨です」

78年の歳月を経て、掘り出される遺骨の欠片や遺品。中には持ち主の名が刻まれた遺品も。物差しには『靖国で会ふ嬉しさや 今朝の空』と辞世の句が詠まれていました。

沖縄尚学高校2年 宮城孝和さん
「戦争っていったら、人が亡くなって当たり前みたいな漠然とした感じだったんですけど、いざ掘ってみたら下敷きとか筆箱とか、その人が実際にそこにいて、壕の中で苦しみながら燃やされたり。ジオラマを作って、本人の苦しみとかを伝えていけたらという気持ちです」

遺骨収集をきっかけに、宮城さんの作品に変化が…

沖縄尚学高校2年 宮城孝和さん
「人形ひとりひとりに対する描写…、思い入れが強くなった。これまでけっこう乱雑に扱ってきた人形だったんですけど、実際に時間かけて、1日とかかけて作るようになってきて」

制作中の作品には、今にも突撃せんとばかりに、奇声をあげる日本兵。ゴツゴツとした石灰岩の浜辺には、幾人もの死体が打ち上げられています。
日本兵の証言集をもとに、糸満市の大度海岸付近の様子を表現しました。