沖縄県は21日、沖縄市桃原でけがをした状態で保護されたコガモ1羽について、持ち込まれた先のうるま市の動物病院で遺伝子検査したところ、鳥インフルエンザのA型に陽性反応が確認されたと発表した。

野鳥監視重点区域を指定

この検査結果を受け環境省は、コガモが回収された場所を中心とする半径10km圏内を「野鳥監視重点区域」に指定した。

県は今後、高病原性の鳥インフルエンザであるか否かの確定検査のため、このコガモから採取した試料を国立環境研究所へ送る。検査結果の判明には数日程度かかる見込みだ。

現時点では、高病原性であるか否かは未確定で、確定検査の結果陰性となることもあるという。

沖縄県自然保護課は今後、「野鳥監視重点区域」での野鳥の監視を強化し、死亡個体や衰弱個体を早期発見・回収して、簡易検査を実施する方針。

通常は人には感染しない

県によると鳥インフルエンザウイルスは、感染した鳥との濃密な接触など特殊な場合を除いて、通常は人には感染しないと考えられている。

日常生活で鳥の排泄物などに触れた場合、手洗いとうがいを行えばよく、過度に心配する必要はないとしている。