東京電力の柏崎刈羽原子力発電所について新潟県の花角英世知事は、どのような判断で『再稼働容認』に至ったのか?

花角知事が挙げた理由は次の4つです。

(1)原発の必要性
(2)原発の安全性
(3)東京電力の信頼性
(4)地域のメリット

これらの要素は新潟県議会でもたびたび議論になってきました。

『原発の必要性』について

国は、脱炭素の観点や半導体産業などにおける電力需要の増加が見込まれることなどから“原発再稼働の必要性”を訴えています。

21日の臨時会見で花角英世知事は、これを「理解できる」としました。

『原発の安全性』について

原子力規制委員会や新潟県独自の検証委員会の結論をもとに花角英世新潟県知事は、「6号機、7号機の安全性は確認されたものと考える」としました。
また事故が起きた際の“避難の安全性”については、避難計画で定める対応が行われれば、基準を上回る被ばくを避けることができると見込まれることが示されたことを理由に挙げています。

『東京電力の信頼性』について

新潟県が9月に実施した柏崎刈羽原子力発電所の再稼働問題に関する県民意識調査では、「東京電力が原発を運転すること」に多くの県民が“不安”を感じていることが明らかになっています。
この点について花角知事は、政府が『監視強化チーム』の設置を決めたことが大きな意味を持つとし、国と東電に対して、県民の信頼回復に向けて行動と実績で示してもらいたいとしました。

『地域のメリット』

東京電力は9月の県議会で、新潟県経済の活性化などのために10年間で1000億円規模の資金拠出を行うとともに、県内産業の振興や雇用の創出に取り組むと表明しています。花角新潟県知事はこれについて「地域とともに歩む決意の表れ」だとし、再稼働容認の理由の1つとしました。