人間にも関係ある?

この研究で得られた知見は、人間の社会的行動を理解するうえでも貢献する可能性があるのだそう。

▼マオチン・シュー博士のコメント
「人間の社会的ダイナミクスはマウスに比べてはるかに複雑です。家庭では優位にある人が、職場では社会的順位が低いことも普通にあります」

「こうした人間の柔軟な社会的行動に関わる脳回路については、まだ十分な証拠は得られていません。しかし、マウスとヒトの脳構造には共通点があるため、このような研究は将来、人間の社会ダイナミクスへの理解を深める助けになるかもしれません」

ちょっとワクワクしませんか? 次に誰かと対立することがあれば、あなたの中のスイッチがどっちに入っているか、そっと自分を観察してみるとよいかも。

この研究が将来、私たち人間の “敗北からの立ち直り方” や、 “慎重さと挑戦のバランス” といった研究にもつながることを期待せずにはいられません。

【出典】
OIST(沖縄科学技術大学院大学)発表「敗者の脳は語る—社会的ヒエラルキーを生み出す脳の仕組みに迫る」