12日に開かれた衆議院安全保障委員会で、中谷元防衛大臣は、沖縄戦は「捨て石作戦だった」という考えは「一切持っていない」との認識を示しました。

▼委員会質疑 赤嶺政賢衆議院議員
「本土決戦を遅らせるための捨て石作戦について、反省どころか、偉大な貢献として描く教材が自衛隊の学習資料として適切でないことは明らか」

沖縄戦における日本陸軍第32軍の戦いについて、陸上自衛隊幹部候補生学校の学習資料に「本土決戦準備のために偉大な貢献をなした」と記載されていることについて認識を問われた中谷大臣は、自身も防衛大学校を卒業し陸上自衛官だったことを踏まえて、次のように答えました。

▼答弁 中谷元防衛大臣
「私も教育を受けた者のひとりでありますが、作戦が捨て石であったとか、住民を犠牲にして当然だったとか、そういう教育は受けておりませんし、そういう考えも一切もっておりません」

本土決戦に備えるため住民に多大な犠牲を強いる戦略持久戦がとられた沖縄戦は「捨て石作戦」と表現されますが、自衛隊を統括する立場の防衛大臣が異なる認識を示した形です。