「臨時情報」では(巨大地震警戒)が発表される可能性もある
「南海トラフ地震臨時情報」では、(巨大地震注意)よりもう1段階高いレベルで警戒を求める(巨大地震警戒)が発表される場合もあります。どういった場合に発表されるのかを見ていきます。
南海トラフ地震は東西に約700キロの想定震源域があります。(巨大地震警戒)が発表されるのは、想定震源域の東西どちらかで、マグニチュード8以上の巨大地震が発生し、残った片方の震源域でも巨大地震が起きる可能性が高まった場合です。
前々回の南海トラフ地震、1854年の安政東海地震・安政南海地震の際には、東側でマグニチュード8.6の強い揺れが起きたあと32時間後に、西側でさらに強いマグニチュード8.7の揺れが起きたとされています。気象庁によると、このように大きな地震が連動して発生する確率は6.8%と、非常に高いとされます。
【注】
モーメントマグニチュード8クラスの1回目の地震後7日以内に、同クラスかそれ以上の地震が発生する可能性…世界の103事例のうち7回(引用:気象庁資料)
この場合、地震発生後の避難で間に合わない可能性がある住民などに事前避難を求めるのが、「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)」です。(事前避難する期間は1週間程度)

事前避難は、南海トラフ地震のリスクが高い住民に対するやむを得ない措置です。その対象とならない住民であっても、地震に対する基本的な備えは怠らないようにしましょう。
・重い、背の高い家具の固定
・非常用袋やヘルメットを用意し、すぐに持ち出せるように
・寝るときは、枕元に履きなれた靴を置いておくなど、避難しやすいように
・避難経路や非常時の連絡方法を確認しておく
・飲料水などは多めにストック
次に、南海トラフ地震が発生した場合、沖縄ではどんな被害が想定されているのかを見ていきます。