毎日新聞も、朝日新聞と同じくトップは巨人渡辺オーナーの辞任で、事故の扱いはアテネオリンピックに次ぐ3番手。読売新聞のトップは「人名漢字」についてで、事故は1面に載ることなく社会面のみと、さらに小さい扱いでした。

ー地元紙と全国紙の差異はなぜ生じたと思うか?

▽元朝日新聞記者・川端俊一さん
「事故直後の(主要全国紙の)社説を読み返してみると問題が見えてくるんですけど」「そろって同じように指摘しているのは、これは安保を揺るがす事故であると。日米安保体制にヒビを入れかねない事故であるというような、そういう視点が中心なんですね」

対する沖縄タイムスと琉球新報。日米地位協定の不条理さや、危険だと言いながら遅々として進まない普天間基地の移設問題など、県民の命と暮らしが脅かされた事故として、様々な角度から追及しました。

当時は民間地を米兵が規制 “不条理”が露呈した



「今や日本の国是とも言える日米安保体制ですね、これが大きな問題として(事故の)背景にある」「つまりこの国の国家体制に関わっている事故なんだという視点が、会社(朝日新聞)としても落ちていたし、私自身の認識も十分ではなかったというのが、今も悔やまれる点ですね」

RBCが加盟するJNNのキー局であるTBSは事故をどう報じたのか。今も続く平日夜のニュース番組「NEWS23」のこの日のトップニュースは… やはり巨人のオーナー辞任のニュース。番組冒頭から約7分間にわたって報じました。