■ 自由にしてくれた ”相棒” ともうすぐお別れ

そしてこの夏、大切で楽しみなことが始まりました…。


(2018年撮影)この電動車いすが、僕の日常を大きく変えてくれました。

大輝くん「暑かった」


小学3年生まで使っていたのはバギー。一人では動けませんでした。

(学校の廊下を進み、教室の扉を開ける)
大輝くん(当時12)「よいしょ。ひっかけてあけましょ」
ディレクター「その車いすになって変わった?」
大輝くん「変わりました」
ディレクター「どんな風に変わりましたか?」
大輝くん「自由になった」
ディレクター「自由になった?前はどうだったの?」
大輝くん「前はずっとバギーで寝たきりでした」

自由に動けるようになりましたが、この車いすとの付き合いは もう8年。


(頭部を支えるパッドのカバーが擦れて破れている)
大輝くん(16)「年月を物語ってる」
母 伴子さん「大輝、そこから頭を動かすな」
大輝くん「体が大きくなって腰が痛くなったっていうのもありますよね」


みさかえの園 総合発達医療福祉センター
むつみの家 理学療法士 多田 陽子さん:

「今日は、車いすの…最終的などういう新しい形の車いすにするかっていうところの確認をしていきたいと思います。今、身体も大きくなられて、手の位置と操作レバーの位置が合ってなくて肘で操作されてるので、それが少し、今よりも操作しやすい位置に来たらいいかなあと」


(父 秋山 和朗さんに抱きかかえられて座らせてもらう大輝くん)
8年ぶりに車いすを新調することになりました。

多田さん「おしり大丈夫ですか?」
大輝くん「はい」

多田さん「右の太ももは床と真っすぐなんですけど、左のふともも…お父さんから見た方ですね。どうしても前下がりになるんですよね。(以前)痛みが出られたっていうときに、調整させてもらったときに」
和朗さん「こっちですね、ここを…」
多田さん「はい。パッドの位置を少し下に位置して」
(レバーの位置を確かめる大輝くん)


操作の要です。
大輝くん「ちょっといいですか。電源も入れても?」
多田さん「どうぞ」
大輝くん「うん。ここらへんかな。ここらへんだと…」
多田さん「このへん?」
大輝くん「はい」
多田さん「もうちょっとこっちじゃなくていい?」
大輝くん「いや、できるだけ左ぎみの方がいい」

新しい電動車いすが完成するのは…
多田さん「大輝君、(完成まで)あと1年ぐらいと思っていただいたら…」
大輝くん「はい」
多田さん「気長にお付き合いください」
大輝くん「はい」
ディレクター「相棒とお別れかな?」
大輝くん「まあでも長く持った方ってみんなから言われる。5、6年なんで、普通は…」