管理者の特定を進めたいが・・・


こうした中、宮崎県は、現在、こうした橋の管理者の特定を進めている。

宮崎県内でもっとも多い290以上の「勝手橋」が存在する小林土木事務所管内。
担当者にそのひとつを案内してもらった。


(小林土木事務所 神田和輝さん)
「これが管理者不明の橋ですね。一体だれが作ったのかなんかを調べないと分からない古くからあるような橋」
(渕 雅顕記者)
「だいぶ手作り感がありますね…」


道路と畑を結ぶコンクリート製の橋。

(渕 雅顕記者)
「よく見てみると、橋の側面や下の方も崩れているように見えます」


付近の住民に聞いてみると、こんな証言が…

(付近住民)
「(昔は)竹の橋だった。竹の橋を3本くらいくくって、ヨロヨロしながら渡ってた。関係者だけで作った橋なんです。」


(小林土木事務所 神田和輝さん)
「ここは土木事務所で管理している。この橋は土木事務所に許可を取ってもらって作らないといけない」
(付近住民)
「いけなかったんですか。全然そんなの知らなかった」
(小林土木事務所 神田和輝さん)
「そうですね…」


残すべき橋となくすべき橋を相互理解のもとで決めていく必要


数十年前につくられるなど、古いものも多い勝手橋。

宮崎県は、管理者を特定した上で、許可の申請や撤去などを求めることにしているが、数も多く、その作業は、簡単ではない。


(小林土木事務所 神田和輝さん)
「地元住民に聞きながらでないとそれ以上の情報がわからないので、一個一個やるということで、どうしてもまだなかなか特定が進んでいないという状況はある」


勝手橋の対策について、専門家は

(近畿大学・橋梁工学専門 米田昌弘名誉教授)
「住民の方にとっても便利な橋も当然あるので、住民の方と自治体の方が話し合って残すべき橋となくすべき橋というのをお互いの相互理解のもとで決めていく必要があると思います。」


安全性への懸念がぬぐえない勝手橋。行政と地域が連携し、対策を講じることが求められている。

※MRTテレビ「Check!」11月17日(木)放送 「Check!調査班」から