花火大会のあり方について考えます。
今月も食品が3000品目以上値上げされるなど、私たちの生活を直撃していますが、物価高騰の波は各地で開催される花火大会にも影響を及ぼしています。
大手ビール会社の「キリンビール」は、今年7月、全国461の花火大会事務局などを対象にアンケート調査をしました。
その結果、物価高騰や人件費の増加の影響で、花火大会の開催費用は、この10年で平均34%高騰しているということです。
このため、およそ8割が「資金不足」を深刻な課題に挙げています。

こうした中、宮崎県延岡市では、4日、恒例の「まつりのべおか花火大会」が予定されています。
物価高騰の影響やどのようにして大会を開催しているのか取材しました。
貯金も底をついていて、どうにか資金を集めなければいけない
(まつりのべおか実行委員会 森川 誠 委員長)
「祭りがあって当たり前じゃないというのを、もっと皆さんに知っていただきたい」

先月の記者会見でこのように話した、花火大会の実行委員会。明らかにしたのは、資金調達の厳しさだった。
毎年、延岡の夜空を彩ってきた「まつりのべおか花火大会」。
今年で48回目を迎えるが、開催にかかる費用が増加し、関係者を悩ませている。

(まつりのべおか実行委員会 森川 誠 委員長)
「(費用が5年前に比べ)全体的に1.5倍から1.8倍ぐらいになっている。元々、うちの貯金も底をついていて、どうにか資金を集めなければいけない」
花火大会の開催費用は5年ほど前から急増。その大きな要因が物価高騰だ。
花火の打ち上げ費用は、円安や、火薬の材料が軍需用に回り、入手が難しくなっていることなどから例年の1.8倍ほどに値上がりしている。
さらに、人件費も増加していて、交通警備費は10年前の3倍に跳ね上がっている。

